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林 秀行; 沢 和弘; 小森 芳廣
Proceedings of International Symposium on Research Reactor and Neutron Science; In Commemoration of the 10th Anniversary of HANARO (HANARO 2005), p.215 - 220, 2005/04
高温工学試験研究炉用燃料の開発は、おもに材料試験炉のOGL-1及びキャプセルを用いて行ってきた。高温工学試験研究炉燃料の健全性を確認するために、種々の研究が実施されてきた。高温工学試験研究炉プロジェクトの現状と今後の計画について述べる。
田中 利幸; 武藤 康
火力原子力発電, 51(10), p.318 - 323, 2000/10
最近50年間における高温ガス炉の発電利用分野における開発の経過を記す。高温ガス炉ガスタービンの開発が1960年代に始まり、一たん凍結された後、近年再開されるに至った経緯、各国の現状、高温ガス炉の特徴、OGL-1ループ,HENDEL,HTTRの経緯、高温ガス炉ガスタービンの特徴、プラント設計例、研究開発の現状について記す。さらに、将来展望として、開発試験のあり方、経済性の見通し、高性能化の可能性について記した。
林 君夫; 沢 和弘; 白鳥 徹雄; 菊地 啓修; 福田 幸朔; 北島 敏雄; 伊藤 忠春; 藁谷 兵太
JAERI-Research 2000-001, p.116 - 0, 2000/01
JMTRに設置された高温・高圧の炉内ガスループOGL-1において照射した第13次~第15次燃料体の製造、照射及び照射後試験の結果をまとめた。第13次、第15次燃料はHTTR用初装荷仕様燃料であり、前者は製造時破損率を大幅に低下させた高品質燃料、後者はHTTR初装荷燃料と同一の製造装置で製造した燃料である。両者とも、照射中のFPガス放出率、照射後試験結果とも極めて良好であった。第14次燃料は高燃焼度用改良燃料の試作品であり、過渡的昇温後の約1500照射中にFPガスのスパイク的放出が検出された。全体としては、第13次~第15次燃料体のいずれについても、照射中のFPガス放出率、照射後の被覆燃料粒子貫通破損率とも、HTTR初装荷燃料の設計における基準値に比べて十分低い値であり、良好な照射健全性が確認された。
飯村 勝道; 細川 甚作; 高橋 澄; 中崎 長三郎
UTNL-R-0321, 0, p.5.1 - 5.10, 1995/03
JMTRでは、種々の照射ニーズに対応するため、各種照射装置の運転を行っている。このうち、OGL-1及びOWL-2は、燃料・材料などの多くの照射試験を実施してきた。これらの照射装置の炉内管は、設計寿命に達したため、原子炉圧力容器から取出し、カナル水中に保管してきた。保管中の炉内管を切断するために切断装置を開発、切断処理を行った。切断作業は、計画どおりに安全に実施することができた。本報告は、切断対象物である炉内管の概要及び今回開発した水中放電切断装置の概要、供用中の原子炉施設内における炉内管の切断処理作業で得た経験などについて紹介する。
林 君夫; 湊 和生; 小林 紀昭; 菊地 啓修; 福田 幸朔; 菊池 輝男; 猿田 徹; 北島 敏雄
JAERI-Research 94-017, 250 Pages, 1994/10
本報告書は、JMTRに設置した炉内ガスループOGL-1で照射した第6次~第12次燃料体の製造、照射および照射後試験の結果をまとめたものである。第6次~第8次燃料体は、小規模被覆装置で製造した燃料を用いたものであり、FPガス放出率(KrのR/B)は110以下の良好なレベルであった。一方、第9次~第12次燃料体では、建設中のHTTR用量産試作燃料を用いた。第9次燃料体では、KrのR/Bは1.510と比較的高く、被覆層に種々の欠陥が認められた。その後、製造時の被覆燃料粒子の貫通破損率の低下に伴って、KrのR/Bは210まで低下した。以下の照射試験を通じて、種々の条件下におけるHTTR用燃料の照射挙動についての知見を蓄積すると共に、燃料の量産製造技術の基盤の構築と、量産試作燃料の照射健全性の実証を行った。
沢 和弘; 伊藤 治彦; 松本 実喜夫*; 遠藤 泰一; 塩沢 周策; 市橋 芳徳
JAERI-M 91-207, 34 Pages, 1991/12
高温ガス炉の減圧事故時における沈着核分裂生成物(FP)の離脱割合の評価方法を検討するために、離脱実験を行った。実験の特徴は以下のとおりである。(1)大口径破断を想定した場合にも実験結果を適用できるように、実験範囲を高いガス流速まで広げた。(2)高温ガス炉の1次系の状態を模擬したOGL-1を用いて、実際にFPを沈着させて試料を作成した。(3)離脱機構を総合的に検討するため、ガス流速の上昇による離脱実験(ブローダウン試験)に加えて、拭取り試験、温水洗浄及び化学リーチング試験も実施した。本報は、実験に基づき、高温ガス炉の事故時のFP離脱割合の評価方法を検討したもので、高温工学試験研究炉の安全評価における離脱割合評価方法も併せて示した。
沢 和弘; 馬場 治
JAERI-M 91-084, 31 Pages, 1991/05
高温ガス炉における核分裂生成物(FP)の沈着分布を解析するために、計算コードPLAINが開発されている。このPLAINコードの妥当性を示すために、TLG-1試験及びOGL-1試験におけるよう素及びセシウムの沈着分布の解析を行った。計算値と測定値の間には局所的に最大1桁程度の差はあるが、全体の沈着分布の傾向は一致しており、本コードは沈着分布を実用上十分精度良く求めることが出来ることが分かった。本報告書は、上記の検証計算結果をまとめたものである。
沢 和弘; 塩沢 周策; 福田 幸朔; 市橋 芳徳
Proc. of the Behaviour of Gas Cooled Reactor Fuel Under Accident Conditions, p.55 - 61, 1991/00
HTTR燃料体からの核分裂生成物の放出量を計算する手法を開発した。希ガス及びよう素の放出は、スィープガスキャプセル照射試験で得られたKrの(R/B)値に基づき計算する。金属性核分裂生成物の放出は、時間依存の拡散及び吸着をモデル化して計算する。これらの計算モデルについて、JMTRで実施されたキャプセル照射試験及びOGL-1燃料体照射試験結果を用いて検証計算を行なった。その結果、計算モデルが妥当であることが示された。
市橋 芳徳; 二村 嘉明
The Safety,Status and Future of Non-Commercial Reactors and Irradiation Facilities,Vol. 1, p.509 - 515, 1990/09
本論文では、標記会合の趣旨に沿って、JMTRに設置されているOGL-1及びOSF-1を中心に、設置時の安全審査の手続きを具体的にまとめた。安全審査として、申請者の組織内部の審査から監督官庁での一次審査及び専門家集団による第二次審査までの仕組みの概略を述べ、ダブルチェックシステムであることに言及した。更に国の行う定期検査、設置者が申請する設計及び工事の方法と国の認可についても言及した。なお、論文の前半は、JMTRの経過と現状について紹介し、炉の利用状況を説明した。
沢 和弘; 岡本 太志*; 佐々木 克徳*; 塩沢 周策
JAERI-M 90-063, 42 Pages, 1990/03
高温工学試験研究炉(HTTR:High Temperature Engineering Test Reactor)の通常運転時における燃料体からの金属性核分裂精製物(セシウム)の放出割合を評価するための解析モデル及びパラメータ(拡散計数及び吸着平衡係数)についてまとめた。本解析モデルに基づくCs-137の放出割合の計算はTRAFICコードを用いて行い、その値は、スィープガスキャプセル照射試験及びOGL-1燃料体照射試験における測定値と同程度か約1桁大きい値しなった。従って、本解析モデル及びパラメータは、十分保守的でありHTTRの設計及び安全解析に十分適用できるとの結論を得た。
松尾 秀人; 湊 和生; 今井 久
JAERI-M 90-009, 24 Pages, 1990/02
高温工学試験研究炉(HTTR)の炉心用黒鉛材料IG-110の諸特性に対する高温照射効果は、JMTR、JRR-2およびHFR等でのキャプセル照射実験によってかなり明らかにされてきている。しかし、実際の炉心黒鉛ブロックでは温度や中性子照射量がブロックの位置によって異なり、発生した照射および熱応力が照射効果に影響することも考えられる。このため大型黒鉛ブロックの諸特性の照射効果を明らかにするための一つの方法として、OGL-1で照射した第4次~第7次黒鉛ブロックから試験片を採取し、熱膨張率、電気比抵抗、ヤング率等の特性変化を調べ、小型試験片の照射効果と比較した。熱膨張率の照射による変化傾向は小型試験片の照射効果と必ずしも一致しないがその照射による変化量は小さく、小型試験片の特性値の変動内であった。また、電気比抵抗やヤング率は小型試験片の場合と類似した変化傾向を示した。
福田 幸朔; 小林 紀昭; 林 君夫; 湊 和生; 菊池 輝男; 足立 守; 伊丹 宏治; 岩本 多實; 井川 勝市
JAERI-M 86-092, 286 Pages, 1986/07
本報告は、JMTRに設置してある高温高圧ガスル-プ(OGL-1)により昭和54年~57年にかけて行なった多目的高温ガス実験炉用燃料の照射試験について記述したものである。上記の期間には、第3次、第4次及び第5次燃料体の3体についての照射試験を行った。第3次燃料体は、照射による燃料棒曲がりを調べること、第4次燃料体は、中程度の照射度の照射挙動を調べること、そして第5次燃料体は、多目的高温ガス実験炉燃料設計値を満たす燃焼度での照射挙動を調べる事を、それぞれ主目的としている。照射の結果、第3次燃料体の燃料棒には多少の曲がりが見られたが、照射による異常は認められなかった。第4次燃料体では非常に良好な照射特性が見られた。第5次燃料体からのFPガス放出率は若干高かったが、これは実験炉設計評価値とほぼ同程度のレベルルであった。
中田 宏勝; 猿田 徹; 寺田 博海; 露崎 典平; 福田 幸朔
JAERI-M 86-068, 17 Pages, 1986/04
材料試験炉(JMTR)に設置されているインパイルガスル-プ(OGL-1)は、高温ガス炉用燃料の開発に欠かせない照射装置であって、同ル-プにより燃料の性能確認の為の一連の照射試験が行われている。ル-プは昭和52年に完成し、以来9体の燃料要素が照射されており、照射中の燃料から放出される核分裂生成物を利用して、一次系EP濃度監視計装の開発と、EPプレ-トアウト測定も行われている。本稿では、これら照射試験の最近の成果について報告する。
福田 幸朔; 小林 紀昭; 湊 和生; 井川 勝市; 岩本 多實
JAERI-M 84-183, 39 Pages, 1984/10
3本の燃料棒から構成される第5次OGL-1燃料体の燃料棒中の照射温度評価を、OGL-1熱解析コード、STPDSP2と3次元熱拡散コード、TRUMP、から成る計算システムで行った。この計算の入力データには、JMTR臨界実験装置によって測定した燃料棒円周方向は発熱分布、照射後試験で測定した第5次OGL-1燃料棒軸方向発熱分布、3本の燃料棒の発熱割合および照射前後における燃料コンパクト外径および黒鉛スリーブ内径変化などを使った。計算法としては、STPDSP2コードにより燃料棒軸方向におけるヘリウム冷却ガス温度分布および各燃料棒の発熱量を求め、これよりTRUMP計算を行った。この計算では燃料棒表面温度熱伝達係数を調整することにより、3本の燃料棒に装荷した全ての熱電対測定値に一致する温度が求められ、これにより燃料棒の各部位における温度を知ることができた。
福田 幸朔; 小林 紀昭; 菊池 輝男; 湊 和生; 林 君夫; 井川 勝市
日本原子力学会誌, 26(1), p.57 - 74, 1984/00
被引用回数:1 パーセンタイル:19.16(Nuclear Science & Technology)多目的高温ガス実験炉設計を参照して製造した被覆粒子燃料をOGL-1で照射し、照射後試験でこれらの燃料の照射特性を調べた。照射後試験では燃料コンパクトの重量及び寸法変化、被覆粒子破損率などを測定し、また燃料コンパクトや被覆粒子破損率などを測定し、また燃料コンパクト被覆粒子の表面や内部の照射変化を観察した。この試験での主な結果は次のとおりである。燃料コンパクト寸法収縮と高速中性子照射量との関係が得られたが、寸法収縮に及ぼす照射温度の影響は認められなかった。また燃料コンパクトの重量変化はほとんど認められなかった。被覆粒子の破損については、試験した4体の燃料体のうち、第3次燃料体から取出した燃料コンパクトに高い破損率が認められたが、これはVHTR設計許容値以下であった。他の燃料コンパクトは比較的良好な照射特性を示した。
湊 和生; 福田 幸朔; 小林 紀昭; 井川 勝市
JAERI-M 83-167, 24 Pages, 1983/10
1本燃料棒型のOGL-1照射燃料体用黒鉛ブロックに対して、照射によって生じる熱応力に耐え得ることを確認する目的で、熱応力解析を行なった。第6次燃料体の照射試験データを用いた。黒鉛物性値には、黒鉛ブロックの素材であるIG-11黒鉛の物性値に基づいた値を用いた。解析の結果、照射により黒鉛物性値が変化するために、最大引張応力および最大圧縮応力は、タイロッド挿人用孔径が8mmあるいは9mmの場合ともに、高速中性子照射量が0~310n/cmの範囲で、それぞれの許容応力よりも小さかった。このことから、1本燃料棒型燃料体の黒鉛ブロックの耐熱応力強度は、計画されている最長の照射期間の場合でも、十分に確保されていることがわかった。
伊丹 宏治; 中田 宏勝; 田中 勲; 山本 克宗; 青山 功; 井川 勝市
JAERI-M 83-104, 16 Pages, 1983/07
多目的高温ガス炉では、軽水炉や高速炉と異なった燃料型式を採用し、材料も高温に耐えるものを使用しなければならないことから、燃料と材料の研究開発が重要である。この研究開発に不可欠な照射試験を効率良く行うため、原研では高温照射設備の開発と整備を進めている。現在、大洗研究所のJMTRにOGL-1インパイルガスループをはじめ、ガススィープキャプセル照射装置、高温照射用の特殊キャプセルなどを整備し、照射試験に使用している。本稿では、これらの高温照射設備の概要を紹介する。
湊 和生; 福田 幸朔; 菊池 輝男; 小林 紀昭; 井川 勝市; 岩本 多實; 石本 清; 伊丹 宏治; 佐藤 雅幸
JAERI-M 83-055, 77 Pages, 1983/03
照射後の第1次および第2次燃料体の黒鉛スリーブには、最大約1mmの曲がりか認められた。しかし、これらと同様な3本燃料棒型の第4次燃料体の照射後黒鉛スリーブには、曲がりはほとんど認められなかった。1本燃料棒型の第3次燃料体の照射後黒鉛スリーブには、約0.7mmの曲がりが認められた。これらの曲がりの原因を考察することを目的として、計算コードを用いた曲がり解析および未照射黒鉛スリーブを用いた炉外実験を行なった。その結果、黒鉛スリーブには、製作時に最大約0.15mmの曲がりが存在していること、および黒鉛スリーブの黒鉛ブロックによる拘束状態によって、同一照射条件下においても、生じる曲がりが異なることがわかった。
田中 勲; 伊藤 治彦; 小森 芳広; 佐藤 利美*
共和技報, 309, p.2195 - 2197, 1983/00
OGL-1高温構造物挙動測定装置は、原子炉運転中に高温配管等の構造物に装着した高温ひずみ計の出力変化を連続的に計測し、その挙動を把握することを目的として開発が進められている。本報告は、溶接型高温ひずみ計の高温での安定性を評価するために、500C、約5000時間の長期ドリフト試験、室温と500C20回の熱サイクル試験、ひずみ計を直管及びT字管に取付けて実施したクリープ追従性試験及び500Cで10回実施したひずみ計疲労寿命試験の結果について述べたものである。試験の結果、供試した高温ひずみ計は500Cにおいて、使用時間が3000~4000時間であれば安定して供用できることがわかった。
林 君夫; 井川 勝市
JAERI-M 82-109, 26 Pages, 1982/09
第1次、第2次OGL-1燃料体の黒鉛スリーブ中の核分裂生成物の拡散放出挙動を調べるため、Fickの法則に基づいて、計算プログラムFPDRを作成した。濃度分布の実測値と計算値を比較することによって、第1次燃料スリーブ中のSrの拡散係数は(2~5)10m/sと評価された。同じく、第2次燃料スリーブ中のCs、Srの拡散係数は、各々、~110m/s、またはそれ以上、及び、10m/sと評価された。2次燃料スリーブからのSrの放出は無視できる。Csの放出量は、もし、その拡散係数が10m/s以上ならば、拡散係数に対して直線的に増加するが、蒸発パラメータの値には実際上依存しない。